HELPの小技集2
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★変数の値が Null 値かどうかを調べるには(IsNull関数) |
Sub ISNULL関数()
'IsNull 関数の使用例
'次の例は、IsNull 関数を使って、変数の値が
Null 値かどうかを調べます。
Dim MyVar, MyCheck
MyCheck = IsNull(MyVar) ' False を返します。
MsgBox MyCheck
MyVar = ""
MyCheck = IsNull(MyVar) ' False を返します。
MsgBox MyCheck
MyVar = Null
MyCheck = IsNull(MyVar) ' True を返します。
MsgBox MyCheck
End Sub |
解説
IsNull 関数は、引数 expression の値が Null 値である場合は、真 (True) を返します。それ以外は偽 (False) を返します。引数 expression が複数の変数で構成されている場合、変数が
1 つでも Null 値のときには式全体が Null 値となり、真 (True) が返されます。
Null 値は、バリアント型 (Variant) に有効なデータが入っていないことを示す値であり、変数が初期化されていないことを示す
Empty 値や、Null 文字列と呼ばれる長さが 0 の文字列 ("")
とは異なります。
重要 IsNull 関数を使用すると、式に Null 値が含まれているかどうかを調べることができます。If Var = Null や If Var <> Null のように他の状況では真 (True) と評価される式でも、偽 (False) になります。これは、Null 値を含む式はすべて式自体が Null 値となり、偽 (False) と評価されるためです。
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★変数が数値として評価できるかどうかを調べるには(IsNumeric関数)
Sub ISNUMERIC関数()
'IsNumeric 関数の使用例
'次の例は、IsNumeric 関数を使って、変数が数値として評価できるかどうかを調べます。
Dim MyVar, MyCheck
MyVar = "53" ' 値を代入します。
MyCheck = IsNumeric(MyVar) ' True を返します。
MsgBox MyVar & "は、数字ですか?"
& MyCheck
MyVar = "459.95" ' 値を代入します。
MyCheck = IsNumeric(MyVar) ' True を返します。
MsgBox MyVar & "は、数字ですか?"
& MyCheck
MyVar = "45 Help" ' 値を代入します。
MyCheck = IsNumeric(MyVar) ' False を返します。
MsgBox MyVar & "は、数字ですか?"
& MyCheck
End Sub
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IsNumeric 関数は、引数 expression が日付式の場合は、偽 (False) を返します。
★識別子(定数または変数を参照する式の要素)がオブジェクト変数を表しているかどうかを調べるには(IsObject関数)
Sub ISOBJECT関数()
'IsObject 関数の使用例
'次の例は、IsObject 関数を使って、識別子がオブジェクトへの参照を表すかどうかを調べます。MyObject
と YourObject は、同じ型のオブジェクト変数です。変数名は、説明する目的で一般的な名前を使っています。
Dim MyInt As Integer, YourObject, MyCheck
' 変数を宣言します。
Dim MyObject As Object
Set YourObject = MyObject ' オブジェクトへの参照を設定します。
MyCheck = IsObject(YourObject) ' True を返します。
MsgBox MyCheck
MyCheck = IsObject(MyInt) ' False を返します。
MsgBox MyCheck
End Sub |
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★アルファベットの大文字を小文字にするには(LCase関数)
Sub アルファベット大文字小文字()
'LCase 関数の使用例
'次の例は、LCase 関数を使って、文字列をすべて小文字に変換して返します。
Dim UpperCase, LowerCase
UpperCase = "Hello World 1234"
' 変換対象の文字列を定義します。
MsgBox UpperCase
LowerCase = LCase(UpperCase) ' "hello
world 1234" を返します。
MsgBox LowerCase
End Sub |
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大文字だけが小文字に変換されます。大文字のアルファベット以外の文字は影響を受けません。 |
★文字列の左端から指定した文字数分の文字列を取得するには(Left関数) |
Sub LEFT関数()
'Left 関数の使用例
'次の例は、Left 関数を使って、文字列の左端から指定した文字数分の文字を返します。
Dim AnyString, MyStr
AnyString = "Hello World" ' 文字列を定義します。
MyStr = Left(AnyString, 1) ' "H"
を返します。
MsgBox MyStr
MyStr = Left(AnyString, 7) ' "Hello
W" を返します。
MsgBox MyStr
MyStr = Left(AnyString, 20) ' "Hello
World" を返します。
MsgBox MyStr
End Sub |
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文字列の左端から指定した文字数分の文字列を返します。
構文
Left(string, length)
Left 関数の構文は、次の名前付き引数から構成されます。
指定項目 |
内容 |
string |
必ず指定します。この文字列式の左端から文字列が取り出されます。名前付き引数
string に Null 値が含まれている場合は、Null 値を返します。 |
length |
必ず指定します。バリアント型 (内部処理形式
Long の Variant) を指定します。取り出す文字列の文字数を表す数式を指定します。0
を指定した場合は、長さ 0
の文字列 ("") を返します。string 全体の文字数以上の値を指定した場合は、string 全体を返します。 |
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★指定した文字列の文字数を調べるには(Len関数) |
Sub LEN関数()
Dim AnyString, MyStr
AnyString = "Hello World" ' 文字列を定義します。
MyStr = Len(AnyString)
MsgBox MyStr
End Sub |
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★文字列変数の前後のスペースを削除するには(LTrim、RTrim、および Trim 関数)
Sub LTRIM関数()
'LTrim、RTrim、および Trim 関数の使用例
'次の例は、LTrim 関数を使って、文字列変数の先頭のスペースを削除し、RTrim
関数を使って、文字列変数の末尾のスペース削除します。また、Trim
関数を単独で使って、文字列変数の先頭と末尾のスペースを同時に削除します。
Dim MyString, TrimString
MyString = " <-Trim-> " '
文字列を初期化します。
MsgBox MyString
TrimString = LTrim(MyString) ' TrimString
は、"<-Trim-> " です。
MsgBox TrimString
TrimString = RTrim(MyString) ' TrimString
は、" <-Trim->" です。
MsgBox TrimString
TrimString = LTrim(RTrim(MyString)) ' TrimString
は、"<-Trim->" です。
MsgBox TrimString
' Trim 関数を単独で使っても、同様の結果になります。
TrimString = Trim(MyString) ' TrimString
は、"<-Trim->" です。
MsgBox TrimString
End Sub |
指定した文字列から先頭のスペース (LTrim) または 末尾のスペース (RTrim)、あるいは先頭と末尾の両方のスペース (Trim) を削除した文字列を表すバリアント型 (内部処理形式 String の Variant)
の値を返します。
★文字列から指定した文字数分の文字列を取得するには(Mid 関数)
Sub MID関数()
'Mid 関数の使用例
'次の例は、Mid 関数を使って、文字列の中から指定した文字数分の文字を返します。
Dim MyString, FirstWord, LastWord, MidWords
MyString = "Mid Function Demo"
' 文字列を定義します。
MsgBox MyString
FirstWord = Mid(MyString, 1, 3) ' "Mid"
を返します。
MsgBox FirstWord
LastWord = Mid(MyString, 14, 4) ' "Demo"
を返します。
MsgBox LastWord
MidWords = Mid(MyString, 5) ' "Function
Demo" を返します。
MsgBox MidWords
End Sub
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名前付き引数 string の文字数を決定するときに Len 関数を使用します。
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★指定された時刻の "分" で表される部分を取得するには(Minute 関数) |
Sub MINIUTE関数()
'Minute 関数の使用例
'次の例は、Minute 関数を使って、指定された時刻の
"分" で表される部分を取得します。開発環境時には、時刻リテラルはコード記述時の国別情報で設定されている短い時刻の形式で表示されます。
Dim MyTime, MyMinute
MyTime = #4:35:55 PM# ' 時刻を代入します。
MsgBox MyTime
MyMinute = Minute(MyTime) ' MyMinute には、35
が代入されます。
MsgBox MyMinute
End Sub
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★指定された日付の "月" で表される部分を取得するには(Month 関数) |
Sub MONTH関数()
'Month 関数の使用例
'次の例は、Month 関数を使って、指定された日付の
"月" で表される部分を取得します。開発環境時には、日付リテラルはコード記述時の国別情報で設定されている短い日付の形式で表示されます。
Dim MyDate, MyMonth
MyDate = #2/12/1969# ' 日付を代入します。
MsgBox MyDate
MyMonth = Month(MyDate) ' MyMonth には、2
が代入されます
mymon = MonthName(MyMonth)
MsgBox MyMonth
MsgBox mymon
End Sub
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★現在のシステムの日付と時刻を取得するには(Now 関数) |
Sub NOW関数()
'Now 関数の使用例
'次の例は、Now 関数を使って、現在のシステムの日付と時刻を取得します。
Dim Today
Today = Now ' 現在のシステムの日付と時刻を代入します
MsgBox Today
End Sub |
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★文字列の右端から指定した文字数分の文字列を取得するには(Right 関数) |
Sub RIGHT関数()
'Right 関数の使用例
'次の例は、Right 関数を使って、文字列の右端から指定した文字数分の文字を返します。
Dim AnyString, MyStr
AnyString = "Hello World" ' 文字列を定義します。
MsgBox AnyString
MyStr = Right(AnyString, 1) ' "d"
を返します。
MsgBox MyStr
MyStr = Right(AnyString, 6) ' " World"
を返します。
MsgBox MyStr
MyStr = Right(AnyString, 20) ' "Hello
World" を返します。
MsgBox MyStr
End Sub |
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★指定された時刻の "秒" で表される部分を取得するには(Second 関数) |
Sub SECOND関数()
'Second 関数の使用例
'次の例は、Second 関数を使って、指定された時刻の
"秒" で表される部分を取得します。開発環境時には、時刻リテラルはコード記述時の国別情報で設定されている短い時刻の形式で表示されます。
Dim MyTime, MySecond
MyTime = #4:35:17 PM# ' 時刻を代入します。
MsgBox MyTime
MySecond = Second(MyTime) ' MySecond には、17
が代入されます。
MsgBox MySecond
End Sub |
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★数値の符号を調べるには(Sgn 関数) |
Sub SGN関数()
'Sgn 関数の使用例
'次の例は、Sgn 関数を使って、数値の符号を調べます。
Dim MyVar1, MyVar2, MyVar3, MySign
MyVar1 = 12: MyVar2 = -2.4: MyVar3 = 0
MySign = Sgn(MyVar1) ' 1 を返します。
MsgBox MySign
MySign = Sgn(MyVar2) ' -1 を返します。
MsgBox MySign
MySign = Sgn(MyVar3) ' 0 を返します。
MsgBox MySign
End Sub |
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★指定したアプリケーションを実行するには(Shell 関数) |
Sub SHELL関数()
Dim RetVal
RetVal = Shell("C:\WINDOWS\CALC.EXE",
1) ' 電卓を実行します。
MsgBox RetVal
End Sub
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指定したプログラムが問題なく実行できると、プログラムのタスク
ID が返されます。タスク ID は、実行中のプログラムを識別する重複しない番号です。指定されたプログラムが実行できないと、エラーが発生します。
★指定した数のスペースを文字列に挿入するには(Space 関数)
Sub SPACE関数()
'Space 関数の使用例
'次の例は、Space 関数を使って、指定した数のスペースからなる文字列を返します。
Dim MyString
' 10 個のスペースからなる文字列を返します。
MyString = Space(10)
MsgBox MyString
' 2 つの文字列の間にスペースを 10 個挿入します。
MyString = "Hello" & Space(10)
& "World"
MsgBox MyString
End Sub |
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Space 関数は書式を整えるためにスペースを出力したり、固定長文字列を消去する場合などに役立ちます。
★数値を文字列で表した値にするには(Str 関数)
Sub STR関数()
'Str 関数の使用例
'次の例は、Str 関数を使って、数値を文字列で表した値で返します。数値を文字列に変換すると、符号を表示するためのスペースが必ず先頭に確保されます。
Dim MyString
MyString = Str(459) ' " 459" を返します。
MsgBox MyString
MyString = Str(-459.65) ' "-459.65"
を返します。
MsgBox MyString
MyString = Str(459.001) ' " 459.001"
を返します。
MsgBox MyString
End Sub |
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解説
数値を文字列に変換すると、戻り値の先頭に符号を表示するためのスペースが常に確保されます。数値が正の場合は、Str 関数の戻り値の先頭にスペースが挿入されます。このスペースはプラス記号を意味します。
日付、時刻、通貨、ユーザー定義の書式などで数値を書式設定するときに、Format 関数を使います。Str 関数と異なり、Format 関数を使用して変換した場合は、引数 number の先頭にスペースは挿入されません。
メモ Str 関数は、ピリオド (.) だけを有効な小数点記号として認識します。異なる小数点記号を使用する場合は、CStr 関数を使って数値を文字列に変換します。
★文字列が等しいかどうか調べるには(StrComp関数)
Sub STRCOMP関数()
'STRCOMP 関数の使用例
'次の例は、StrComp 関数を使って、文字列を比較した結果を返します。3
番目の引数に 1 を指定すると、文字単位で比較します。3
番目の引数に 0 を指定するか省略すると、ビット単位で比較します。
Dim MyStr1, MyStr2, MyComp
MyStr1 = "ABCD": MyStr2 = "abcd"
' 変数を定義します。
MyComp = StrComp(MyStr1, MyStr2, 1) ' 0 を返します。
MsgBox MyComp
MyComp = StrComp(MyStr1, MyStr2, 0) ' -1
を返します。
MsgBox MyComp
MyComp = StrComp(MyStr2, MyStr1) ' 1 を返します。
MsgBox MyComp
End Sub |
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構文
StrComp(string1, string2[, compare])
StrComp 関数の構文は、次の名前付き引数から構成されます。
指定項目 |
内容 |
string1 |
必ず指定します。任意の文字列式を指定します。 |
string2 |
必ず指定します。任意の文字列式を指定します。 |
compare |
省略可能です。文字列比較のモードを指定する番号を設定します。名前付き引数 compare が Null 値の場合は、エラーが発生します。compare を省略すると、Option Compare ステートメントの設定により比較モードが決まります。 |
設定値
引数 compare の設定値は次のとおりです。
定数 |
値 |
説明 |
vbUseCompareOption |
-1 |
Option Compare ステートメントの設定を使用して比較を行います。 |
vbBinaryCompare |
0 |
バイナリ モードの比較を行います。 |
vbTextCompare |
1 |
テキスト モードの比較を行います。 |
vbDatabaseCompare |
2 |
Microsoft Access の場合のみ有効。データベースに格納されている設定に基づいて比較を行います。 |
戻り値
StrComp 関数の戻り値は次の通りです。
内容 |
戻り値 |
string1 は string2 未満 |
-1 |
string1 と string2 は等しい |
0 |
string1 は string2 を超える |
1 |
String1 または string2 は Null 値 |
Null |
★文字をいろいろな形に変換する(StrConv関数) |
Sub STRCONV関数()
Dim i As Long
Dim x, y As String
y = "abcd efg hij"
MsgBox y
x = STRCONV(y, vbProperCase) ' 文字列を変換します。
MsgBox x
End Sub |
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構文
StrConv(string, conversion, LCID)
名前付き引数 conversion には、次のいずれかの定数または値を指定します。
定数 |
値 |
内容 |
vbUpperCase |
1 |
文字列を大文字に変換します。 |
vbLowerCase |
2 |
文字列を小文字に変換します。 |
vbProperCase |
3 |
文字列の各単語の先頭の文字を大文字に変換します。 |
vbWide* |
4* |
文字列内の半角文字 (1 バイト) を全角文字
(2 バイト) に変換します。 |
vbNarrow* |
8* |
文字列内の全角文字 (2 バイト) を半角文字
(1 バイト) に変換します。 |
vbKatakana** |
16** |
文字列内のひらがなをカタカナに変換します。 |
vbHiragana** |
32 |
文字列内のカタカナをひらがなに変換します。 |
vbUnicode |
64 |
システムの既定のコード ページを使って文字列を
Unicodeに変換します。Macintosh. では使用できません) |
vbFromUnicode |
128 |
文字列を Unicode からシステムの既定のコード
ページに変換します。Macintosh. では使用できません) |
★文字を逆さまにするには(StrReverse関数)
Sub 文字を逆に()
Dim a, b As String
a = "abcdefg"
MsgBox a
b = StrReverse(a)
MsgBox b
End Sub |
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指定された文字列の文字の並びを逆にした文字列を返します。
★真となる最初の式を取得するには(Switch関数)
Sub SWITCH関数()
'Switch 関数の使用例
'次の例は、Switch 関数を使って、指定された都市で使用されている言語を返します。
a = MatchUp("ロンドン")
MsgBox a
End Sub
Function MatchUp(CityName As
String)
MatchUp = Switch(CityName = "ロンドン",
"英語", CityName _
= "ローマ", "イタリア語",
CityName = "パリ", "フランス語")
End Function
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Switch 関数では、リスト内の式のいずれか 1 つだけが返されますが、評価はリスト内のすべての式に対して行われます。このため、Switch 関数を使うと、予期しない結果が起きることがあります。たとえば、評価すると
0 による除算エラーが発生する式が 1 つでも含まれていれば、エラーになります。
★現在のシステムの時刻を取得するには(Time関数)
Sub TIME関数()
Dim MyTime
MyTime = Time ' 現在のシステムの時刻を返します。
MsgBox MyTime
End Sub
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システムの時刻を設定するときは、Time ステートメントを使います。
★午前 0 時 (真夜中) から経過した秒数を取得するには(Timer関数)
Sub TIMER関数1()
MsgBox "午前0時から" & Timer
& "秒経過しています。"
End Sub |
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午前 0 時 (真夜中) から経過した秒数を表す単精度浮動小数点数型 (Single) の値を返します。
応用例
次の例は、Timer 関数を使って、プログラムの実行を中断します。この例では、DoEvents ステートメントを使って、プログラムが中断している間も他のプロセスを割り込みで処理できます。
Sub TIMER関数2()
Dim PauseTime, Start, Finish, TotalTime
If (MsgBox("[はい] をクリックすると、プログラムの実行が
5 秒間中断されます。", 4)) = vbYes Then
PauseTime = 5 ' 中断時間を設定します。
Start = Timer ' 中断の開始時刻を設定します。
Do While Timer < Start + PauseTime
DoEvents ' 他のプロセスに制御を渡します。
Loop
Finish = Timer ' 中断の終了時刻を設定します。
TotalTime = Finish - Start ' 実際の中断時間を計算します。
MsgBox "実行を " & TotalTime
& " 秒間中断しました。"
Else
End
End If
End Sub |
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★引数で指定した時、分、および秒に対応する時刻を取得するには(TimeSerial関数)
Sub TIMESERIAL関数()
Dim MyTime
MyTime = TimeSerial(16, 35, 17)
' MyTime には、午後 4 時 35 分 17 秒を表すシリアル値が代入されます。
MsgBox MyTime
MyTime = TimeSerial(12 - 6, -15, 0)
MsgBox MyTime
End Sub
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引数で指定した時、分、および秒に対応する時刻を含むバリアント型
(内部処理形式 Dateの Variant) の値を返します。
TimeSerial 関数の各引数は、それぞれ正しい範囲内になければなりません。時の範囲は
0 〜 23、分および秒の範囲は 0 〜 59 です。また、ある時刻からの相対的な時、分、および秒を表す数式を引数に指定することもできます。
次の例では、直接日付を指定せずに、式を用いて相対的に指定しています。正午の 6
時間前 (12 - 6 ) から 15 分前 (0 - 15 ) の時刻、午前 5:45:00 を返します。
TimeSerial(12 - 6, -15, 0)
各引数に指定する値が正しい範囲内にない場合、指定された値は引数に従って加算されます。たとえば、名前付き引数
minute に 75 を指定すると、1 時間と 15 分として扱われます。ただし、各引数の値が
-32,768 〜 32,767 の範囲を超える場合、エラーが発生します。3
つの引数で指定した時刻が時刻として正しい範囲内にない場合には、エラーが発生します。
★文字列から時刻データを取得する(TimeValue関数)
Sub TIMEVALUE関数()
MsgBox TimeValue("12時15分32秒")
End Sub |
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12 時間制または24 時間制のどちらを使って時刻を指定してもかまいません。たとえば、"2:24PM " と "14:24 " は、両方とも有効な引数となります。
引数 time が日付の値を含む場合、TimeValue 関数はその日付を戻り値に含めません。ただし、引数
time に正しくない値を指定したときには、エラーが発生します。
★変数のタイプ名を取得するには(TypeName関数)
Sub TYPENAME関数()
' 変数を宣言します。
Dim NullVar, MyType, StrVar As String, IntVar
As Integer, CurVar As Currency
Dim ArrayVar(1 To 5) As Integer
NullVar = Null ' Null 値を代入します。
MyType = TypeName(StrVar) ' "String"
を返します。
MsgBox MyType
MyType = TypeName(IntVar) ' "Integer"
を返します。
MsgBox MyType
MyType = TypeName(CurVar) ' "Currency"
を返します。
MsgBox MyType
MyType = TypeName(NullVar) ' "Null"
を返します。
MsgBox MyType
MyType = TypeName(ArrayVar) ' "Integer()"
を返します。
MsgBox MyType
End Sub |
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引数 varname が配列の場合は、上記の文字列の中の該当する文字列またはバリアント型 (Variant) の値に、空のかっこ "()" を付けて返します。たとえば、引数
varname が整数の配列のとき、TypeName 関数は "Integer() " を返します。
★配列のインデックスの最大値・最小値を取得するには(UBound,LBound関数)
Sub UBoundLBound関数()
Dim Upper, Lower
Dim MyArray(1 To 10, 5 To 15, 10 To 20)
' 配列変数を宣言します。
Dim AnyArray(10)
Upper = UBound(MyArray, 1) ' 10 が返ります。
MsgBox Upper
Upper = UBound(MyArray, 3) ' 20 が返ります。
MsgBox Upper
Upper = UBound(AnyArray) ' 10 が返ります。
MsgBox Upper
Lower = LBound(MyArray, 1) ' 1 を返します。
MsgBox Lower
Lower = LBound(MyArray, 3) ' 10 を返します。
MsgBox Lower
Lower = LBound(AnyArray)
MsgBox Lower
' Option Base の設定に応じて、0 または 1
を返します。
End Sub |
UBound 関数は、LBound 関数と組み合わせて、配列のサイズを調べるために使います。配列の添字の最小値を調べるには、LBound 関数を使います。
配列の添字の最小値の既定値は、0 または 1
です。この値は、Option Base ステートメントの設定によって決まります。Array 関数で作成された配列の添字は、0 から始まり、Option Base ステートメントの影響は受けません。
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★指定したアルファベットの小文字を大文字に変換するには(UCase関数)
Sub UCASE関数()
Dim LowerCase, UpperCase
LowerCase = "Hello World 1234"
' 変換対象の文字列を定義します。
UpperCase = UCase(LowerCase) ' "HELLO
WORLD 1234" を返します。
End Sub
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小文字だけが大文字に変換されます。小文字のアルファベット以外の文字は影響を受けません。
★指定した文字列に含まれる数値を適切なデータ型に変換するには(Val関数)
Sub VAL関数()
Dim MyValue
MyValue = Val("2457") ' 2457 を返します。
MyValue = Val(" 2 45 7") ' 2457
を返します。
MyValue = Val("24 and 57") ' 24
を返します。
End Sub |
文字列中に数字以外の文字が見つかると、Val 関数は読み込みを中止します。円記号 (\) やカンマ
(,) など、通常は数値の一部とみなされる記号や文字も、Val 関数は数値として解釈しません。ただし、Val 関数は基数を示すプリフィックス &O (8 進数) や &H (16 進数) は認識します。引数の文字列中に含まれるスペース、タブ、ライン
フィードは無視されます。
★変数の内部処理形式を調べるには(VarType関数)
Sub VARTYPE関数()
Dim IntVar, StrVar, DateVar, MyCheck
' 変数を初期化します。
IntVar = 459: StrVar = "こんにちは":
DateVar = #2/12/1969#
MyCheck = VarType(IntVar) ' 2 を返します。
MyCheck = VarType(DateVar) ' 7 を返します。
MyCheck = VarType(StrVar) ' 8 を返します。
End Sub
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戻り値
定数 |
値 |
内容 |
vbEmpty |
0 |
Empty 値 (未初期化) |
vbNull |
1 |
Null 値 (無効な値) |
vbInteger |
2 |
整数型 (Integer) |
vbLong |
3 |
長整数型 (Long) |
vbSingle |
4 |
単精度浮動小数点数型 (Single) |
vbDouble |
5 |
倍精度浮動小数点数型 (Double) |
vbCurrency |
6 |
通貨型 (Currency) |
vbDate |
7 |
日付型 (Date) |
vbString |
8 |
文字列型 (String) |
vbObject |
9 |
オブジェクト |
vbError |
10 |
エラー値 |
vbBoolean |
11 |
ブール型 (Boolean) |
vbVariant |
12 |
バリアント型 (Variant) (バリアント型配列にのみ使用) |
vbDataObject |
13 |
非OLE オートメーション オブジェクト |
vbDecimal |
14 |
10 進数型 |
vbByte |
17 |
バイト型 (Byte) |
vbUserDefinedType |
36 |
ユーザー定義型を含むバリアント型 |
vbArray |
8192 |
配列 |
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★曜日を調べるには(Weekday関数、WeekdayName関数)
Sub 曜日()
Dim MyDate, MyWeekDay
MyDate = InputBox("日付を入力してください。")
MyWeekDay = Weekday(MyDate)
a = WeekdayName(MyWeekDay)
MsgBox a
End Sub |
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Weekday 関数は、次のいずれかの値を返します。
定数 |
値 |
内容 |
vbSunday |
1 |
日曜 |
vbMonday |
2 |
月曜 |
vbTuesday |
3 |
火曜 |
vbWednesday |
4 |
水曜 |
VbThursday |
5 |
木曜 |
VbFriday |
6 |
金曜 |
VbSaturday |
7 |
土曜 |
WeekdayName関数は、指定された曜日を表す文字列を返します。
定数 |
値 |
説明 |
vbUseSystem |
0 |
各国語対応 (NLS) API の設定値を使用します。 |
vbSunday |
1 |
日曜 (既定値) |
vbMonday |
2 |
月曜 |
vbTuesday |
3 |
火曜 |
vbWednesday |
4 |
水曜 |
vbThursday |
5 |
木曜 |
vbFriday |
6 |
金曜 |
vbSaturday |
7 |
土曜 |
★指定された日付の "年" で表される部分を取得するには(Year関数)
Sub YEAR関数()
Dim MyDate, MyYear
MyDate = #2/12/1969# ' 日付を代入します。
MyYear = Year(MyDate) ' MyYear には、1969
が代入されます。
End Sub |
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